よ‐じょう【余情】
1 あとまで残っている、印象深いしみじみとした味わい。よせい。「旅の—にひたる」 2 詩歌などで、表現の外に感じられる趣。特に、和歌・連歌・俳諧などで尊重された。よせい。
よつぎものがたり【世継物語】
「栄花物語」「大鏡」の別称。 説話集。1巻。編者未詳。鎌倉中期までに成立。王朝の貴族文人たちの和歌説話や「今昔物語集」などからも集めた説話を56条収める。
よばい‐ぶみ【婚ひ文】
求婚の手紙。恋文。「—の大和歌なきは」〈宇津保・藤原の君〉
よみ‐くち【詠(み)口】
1 詩歌などの詠みぶり。「歌の—」 2 和歌の名人。「させる重代にもあらず、—にもあらず」〈無名抄〉
よみ‐ぶり【読(み)振り】
1 文章などを読むようす。「たどたどしい—」 2 (ふつう「詠み振り」と書く)和歌などの作風。
よりゅうど【寄人】
1 平安時代以後、記録所・御書所などに置かれた職員。庶務・執筆などのことをつかさどった。 2 平安時代以後、朝廷の和歌所に置かれた職員。和歌の選定にあずかった。召人(めしゅうど)。 3 居住する...
らくしょろけん【落書露顕】
室町時代の歌論・連歌論書。1巻。今川了俊著。応永19年(1412)ごろ成立か。歌壇における二条派隆盛時にあって、冷泉家当主為尹(ためまさ)を擁護し、和歌・連歌の風体・作法などについて論じた書。
らく‐だい【落題】
和歌・連歌・俳諧などで、題意を詠み落とすこと。また、その歌や句。
らっ‐く【落句】
1 漢詩の結びの句。絶句では結句、律詩では第7・第8の最後の2句。 2 和歌の最後の句。 3 終わりの文句。おち。
りかしゅう【李花集】
宗良親王の家集。上下2巻。文中3年(1374)頃の成立とみられる。春夏秋冬・恋・雑(ぞう)に分類した約1000首の和歌を収め、うち899首が自詠。