のう【嚢】
[音]ノウ(ナウ)(呉) [訓]ふくろ ふくろ。「嚢中・嚢底/陰嚢・雑嚢・詩嚢・胆嚢・知嚢・土嚢・背嚢・氷嚢」
のう‐し【嚢子】
⇒シスト
のう‐しゅ【嚢腫】
良性腫瘍(しゅよう)の一種。腺組織の腫瘍のため、腺管の出口がふさがれて袋のようになり、中に多量の液体がたまったもの。
のう‐じょう【嚢状】
ふくろのような形。
のう‐ちゅう【嚢中】
1 袋の中。 2 財布の中。また、所持金。「—があたたかになる」
のう‐ちゅう【嚢虫】
条虫類の幼生の一型。卵から生じた6個の鉤(かぎ)をもつオンコスフェラ幼生が、中間宿主の体内で袋状に変態したもの。終結宿主に摂取されると頭節が腸壁に固着し、成体となる。
嚢中(のうちゅう)の錐(きり)
《「史記」平原君伝から。袋の中の錐はその先が袋の外につき出るところから》すぐれた人は多くの人の中にいてもその才能が自然に外に現れて目立つことのたとえ。錐の嚢中に処(お)るが若(ごと)し。
のう‐てい【嚢底】
1 袋の底。「—に秘する」 2 財布の底。「—無一文」
のう‐はい【嚢胚】
後生動物の発生で、胞胚(ほうはい)に次ぐ段階の胚。内外2層の胚葉ができ、原腸が形成される。原腸胚。
のう‐ほう【嚢胞】
体内にできる袋状の病変で、中に液体がたまったもの。シスト。