お‐へや【御部屋】
1 「部屋」の尊敬語・美化語。 2 宮中で、局(つぼね)の下に属し雑役をした女。 3 貴人の妾(めかけ)。おへやさま。「たとへ—にもせよ、傾城(けいせい)遊女を屋敷へ入れてはよその聞え」〈伎・幼...
お‐めぐり【御回り】
1 宮中で、夏の土用中に供えられた味噌煮の団子。 2 飯の菜、あるいは菜を盛る器をいう女房詞。 3 すりこ木をいう女房詞。 4 月経。つきのもの。
おもう‐さま【御父様】
《母屋(おもや)にいる人の意から》父を敬っていう語。宮中・宮家・公家、また、東西本願寺両家などの家庭で用いる。おもうさん。⇔御母様(おたあさま)。 [補説]「御孟様」「御申様」とも書く。
おもの‐ちゃし【御物茶師】
江戸時代、宮中および将軍家の御用をつかさどった宇治の茶師。
おもの‐やどり【御物宿り】
宮中で催される儀式や宴会用の食膳を納めておく場所。紫宸殿(ししんでん)の西廂(にしびさし)にあった。
おゆどののうえのにっき【御湯殿上日記】
清涼殿の御湯殿の上の間に奉仕する代々の女官がつけた仮名書きの日記。文明9年(1477)から貞享4年(1687)のものが伝存。宮中儀式や女房詞などを知るうえで貴重な史料。
おり‐のぼり【下り上り】
1 おりることと、のぼること。のぼりおり。 2 宮中に仕える人が出仕し、また退出すること。「局(つぼね)の—などにも」〈たまきはる〉 3 都と地方とを行き来すること。「売り買ひのため筑前へは毎年...
おんな‐ぐるま【女車】
宮中の女房などが乗る牛車(ぎっしゃ)。男性用より少し小さく、簾(すだれ)の下から下簾を出して垂らす。「よろしき—の、いたう乗りこぼれたるより」〈源・葵〉
おんな‐こうぶり【女冠】
宮中の女房が位階を与えられること。→男冠(おとここうぶり)
かい‐けいし【蓋擎子】
《「蓋」はふた、「擎子」は台の意》ふた付きの青磁の茶碗をのせる台。宮中で元日の供御(くご)に用いた。