あ【吾/我】
[代]一人称の人代名詞。わたし。われ。わ。「—を待つと君が濡れけむ」〈万・一〇八〉 [補説]主に上代に用いられ、平安時代には「あが」の形を残すだけになった。
あおえ‐もの【青江物】
備中国青江(岡山県倉敷市)の刀工が製作した刀剣。平安末期から南北朝時代にかけて多くの名刀が作られた。刀工安次、その子守次を祖とする。
あお‐じ【青磁/青瓷】
平安時代に焼かれた、緑色の釉(うわぐすり)を表面にほどこした陶器。
あお‐ふどう【青不動】
京都青蓮院(しょうれんいん)蔵の不動明王画像の通称。平安中期の作。全身が青色で彩色されているのでこの名がある。赤不動・黄不動とともに三不動の一。
あか‐ふどう【赤不動】
高野山明王院蔵の不動明王画像の通称。平安後期から鎌倉前期の作。全身が赤色で彩色されているのでこの名がある。智証大師(円珍)が感得したものを図にしたという伝説がある。青不動・黄不動とともに三不動の一。
あか‐ら【赤ら】
[名] 1 《飲めば顔が赤くなるところから》酒。あか。「—呑(の)め」〈浮・二十不孝・五〉 2 他の語の上に付いて複合語をつくる。 ㋐赤みを帯びているさまを表す。「—顔」 ㋑《上代語》つやつや...
あがい【贖ひ/購ひ】
《平安時代ごろまでは「あかい」》つぐない。あがない。「酒、くだものなど取り出ださせて—せん」〈宇治拾遺・一一〉
あがた【県】
1 大化の改新以前、諸国にあった大和政権の地方組織。また、県主(あがたぬし)が統治した地域とも。 2 平安時代の国司の任国。また、その国司。 3 地方。いなか。「田面(たづら)なるわら屋の軒の薦...
あがた‐の‐いど【県の井戸】
平安京大内裏の西隅(現在の京都市上京区)にあった県宮(あがたのみや)の井戸。また、その辺りの地名。山吹と蛙(かえる)の名所。[歌枕]「かはづ鳴く—に春暮れて散りやしぬらん山吹の花」〈続後撰・春下〉
あきた‐じょう【秋田城】
秋田市寺内にあった古代の城。出羽柵(でわのさく)を移して天平5年(733)設置。以後、平安時代に至るまで東北経営の拠点となった。