手(て)に取(と)るよう
すぐ目の前にあるように、はっきり見えたり聞こえたりするさま。手に取るばかり。「相手の反応が—にわかる」
手(て)に成(な)・る
(「…の手に成る」の形で)製作の任に当たる。手掛ける。「応挙の—・る虎の図」
手(て)に握(にぎ)・る
自分の所有とする。また、自分の支配下におく。「権力を—・る」
手(て)に乗(の)・る
1 策略におちいる。「まんまとこちらの—・る」 2 自分の自由になる。「この位にせにゃ、男は—・らぬわいな」〈伎・貞操花鳥羽恋塚〉
て‐に‐は【弖爾波/手爾波】
《ヲコト点の一種の三論宗点を、左下・左中・左上の順に続けて読むと「てには」となるところから》「弖爾乎波(てにをは)」に同じ。
手(て)に入(はい)・る
自分の所有となる。手にいる。「珍品が—・る」
てにはたいがいしょう【天爾葉大概抄/手爾波大概抄】
語学書。1冊。藤原定家著といわれたが、実際は鎌倉末期から室町初期の成立。「てにをは」の用法を説く。この種の研究書では最初のもの。
て‐にもつ【手荷物】
1 手回りの荷物。特に、旅客が自分で持ち運ぶ荷物。「—一時預り所」 2 旅客が運輸機関に発駅から着駅まで輸送を委託する荷物。託送荷物。チッキ。
て‐にゅうりょく【手入力】
キーボードなどを指で操作して、文字や数値を入力すること。自動計算機能や音声認識機能、また他のデータからのコピーアンドペーストなどに対していう。
手(て)に渡(わた)・る
その人の所有物となる。「母の財産はみんな阿爺(おやじ)の—・って」〈漱石・永日小品〉