あき‐にれ【秋楡】
ニレ科の落葉高木。本州中部以西に分布。葉は楕円形で縁に切れ込みがあり、堅い。秋に黄色の小花をつける。街路樹・盆栽とし、材は挽(ひ)き物細工などに使用。いしけやき。かわらけやき。
いえ‐にれ【家楡】
セツブンソウの古名。〈和名抄〉
そう‐ゆ【桑楡】
1 クワとニレ。また、広く樹木をいう。 2 夕日が樹木の枝にかかること。夕方。夕日。 3 一生の終わりの時期。晩年。「おのれは今六十にとなり—かげせまれば」〈近世畸人伝〉
ち‐ゆ【地楡】
《「じゆ(ぢゆ)」とも》ワレモコウの別名。また、漢方でワレモコウの根茎を乾燥したものをいう。
じ‐ゆ【地楡】
⇒ちゆ(地楡)
にれ【楡】
ニレ科ニレ属の高木の総称。アキニレ・オヒョウなどがあるが、ふつうハルニレをさす。ニレ科にはケヤキやハリゲヤキも含まれる。
はる‐にれ【春楡】
ニレ科の落葉高木。山地に生え、高さ約30メートル。樹皮は灰褐色。葉は倒卵形でざらつく。春、葉より先に、黄緑色の小花が群がりつく。エルム。やにれ。にれ。
ふん‐ゆ【枌楡】
1 ニレの木。 2 《漢の高祖が、故郷の社にあったニレの木を都に移し、神としてまつったところから》神聖な場所。神社。転じて、故郷。「蘋蘩(ひんぱん)の礼怠らず、—の影さかんなり」〈保元・上〉
もむ‐にれ【もむ楡】
「もむ」は「百(もも)」で、多くのニレの木の意か。また、一説に、ニレの一種ともいう。「この片山の—を五百枝(いほえ)剝(は)ぎ垂れ天照るや日の異(け)に干し」〈万・三八八六〉