とき‐ぐし【解き櫛】
髪をときほぐすのに使う歯の粗い櫛。
なげ‐ぐし【投げ櫛】
櫛を投げること。また、その櫛。絶縁することや不吉なものを意味するとして忌み嫌った。「あきれてとんと—は、別れの櫛とて忌むことを」〈浄・油地獄〉
にまい‐ぐし【二枚櫛】
2枚の櫛を結った髪の前頂に並べてさすこと。ふつう、遊女がした。
ぬき‐ぐし【抜き櫛/抽き櫛】
1 頭髪の飾りにさす櫛。さしぐし。「刀ならびに—等を嬰児に授く」〈吾妻鏡・七〉 2 髪を強く櫛ですくこと。また、その櫛。「—に引っ立てられる病み上り」〈柳多留・二〉
はな‐ぐし【花櫛】
造花で飾ったさしぐし。
びん‐ぐし【鬢櫛】
鬢(びん)をかきあげるのに用いる櫛。黄楊(つげ)製のものが多く、横長で歯が粗い。
ふたつ‐ぐし【二つ櫛】
髷(まげ)の前に2枚一対の櫛をさすこと。また、その櫛。江戸時代、遊女やはで好みの女性の間で流行した。二枚櫛。
ま‐くし【真櫛】
櫛の美称。「か黒し髪を—もちここにかき垂れ取り束(つか)ね上げても巻きみ」〈万・三七九一〉
みず‐ぐし【水櫛】
髪をすくために水をつけて用いる歯のあらい櫛。
もん‐ぐし【紋櫛】
定紋を蒔絵(まきえ)にしてつけた櫛。