あい‐ちょう【愛寵】
特別に目をかけてかわいがること。寵愛。「—比無き李夫人の兄たる弐師(じし)将軍」〈中島敦・李陵〉
アペイロン【(ギリシャ)apeiron】
《限り無きもの、他から限定を受けぬもの、の意》古代ギリシャの哲学者アナクシマンドロスの用語で、宇宙の始源としての根源的物質をさす。
あめ‐が‐した【天が下】
「あめのした1」に同じ。「春の日は限り無き—を照らして」〈漱石・草枕〉 「—には隠れがもなし」〈太平記・三〉
あれ‐ら【彼等】
[代]遠称の指示代名詞。あの者ども。あの人ら。「—も世の中には有るにや、無きにやあらん」〈宇津保・国譲上〉
い‐い【唯唯】
[ト・タル][文][形動タリ]他の意見に従って少しも逆らわないさま。「—として従う」 [感]かしこまって了承するときの応答の語。はい。「疑ひ無きゆゑに—とこたへ給ふ」〈都鄙問答・三〉
鼬(いたち)の無(な)き間(ま)の貂(てん)誇(ほこ)り
《天敵のイタチがいないとテンがいばる意から》恐れるものがいない所で大いばりするたとえ。鼬の無き間の鼠(ねずみ)。
かしん‐れいげつ【嘉辰令月】
めでたい日と月。「—の曇り無き御代に逢ひては」〈宴曲集・二〉
くち‐ぎよ・し【口清し】
[形ク] 1 ものの言い方がりっぱである。「心の問はむにだに、—・う答へむ」〈源・夕霧〉 2 体裁よく言い繕うさま。「商人(あきひと)は惣(すべ)て此れ無き事なりと—・く諍(あらが)ふ」〈今昔・...
くち‐と・し【口疾し】
[形ク] 1 返事や返歌がすぐに口をついて出てくるさま。受け答えが早い。「ことなる事なきいらへを—・く言ふ」〈源・手習〉 2 軽率な発言をするさま。「跡無き語り言して楽しがる中に…—・き男あり」...
けん‐そん【謙遜】
[名・形動](スル)へりくだること。控え目な態度をとること。また、そのさま。「—して何も語らない」「(小サナ花ハ)きわめて—な、有るか無きかのものである」〈寅彦・病室の花〉