たまむし‐かいき【玉虫海気】
縦横の糸の色を変えて織り、光の反射によってタマムシの羽のように色が変化して見える絹織物。
たまむし‐の‐ずし【玉虫の厨子】
法隆寺に伝わる飛鳥(あすか)時代の宮殿形厨子。檜造り、外面は黒漆塗り。高さ226.6センチ。須弥座(しゅみざ)上の宮殿形は入母屋造り・錏葺(しころぶ)きで当代の建築様式を伝え、各部に施された透か...
たま‐むすび【玉結び】
1 ⇒小間(こま)結び 2 裁縫で、縫い始めの糸の端を布にとめるための結び方。→玉止め 3 江戸中期、元禄(1688〜1704)ころに流行した女性の髪形。背に垂らした髪の端を折り返して輪に結ぶもの。
たま‐も【玉藻】
藻の美称。「荒磯(ありそ)にそ—は生(お)ふる」〈万・一三五〉
たま‐も【玉裳】
裳の美称。「あみの浦に舟乗りすらむ娘子(をとめ)らが—の裾(すそ)に潮満つらむか」〈万・四〇〉
たま‐もい【玉盌】
玉製の盌。また、美しい盌。たままり。「—に水さへ盛り」〈武烈紀・歌謡〉
たまも‐かる【玉藻刈る】
[枕] 1 藻を刈る情景から、海辺の地名「敏馬(みぬめ)」「処女(をとめ)」「辛荷(からに)」などにかかる。「—敏馬(みぬめ)を過ぎて夏草の野島の崎に舟近付きぬ」〈万・二五〇〉 2 沖にかかる。...
たま‐もく【玉目】
木目(もくめ)が渦巻き形のきれいな模様になったもの。クス・ケヤキなどにみられる。
たまも‐なす【玉藻なす】
[枕]藻が漂いなびく意から、「浮かぶ」「寄る」「なびく」にかかる。「もののふの八十宇治川に—浮かべ流せれ」〈万・五〇〉 「波のむたか寄りかく寄る—寄り寝(ね)し妹(いも)を」〈万・一三一〉 「—...
たまも‐の‐まえ【玉藻の前】
鳥羽上皇の寵(ちょう)を得たという伝説上の美女。異国から来た金毛九尾の狐で、陰陽師(おんようじ)に見破られて那須の殺生石(せっしょうせき)になったという。謡曲「殺生石」や浄瑠璃・歌舞伎に脚色された。