しん‐にょ【真如】
《(梵)tathatāの訳》仏語。ありのままの姿。万物の本体としての、永久不変の真理。宇宙万有にあまねく存在する根元的な実体。法性(ほっしょう)。実相。
しんにょ‐えんぎ【真如縁起】
仏語。一切万有は真如・仏性からの縁に従って顕現するという考え方。如来蔵縁起。
しんにょ‐じっそう【真如実相】
《「真如」と「実相」は、同体のものに異なる立場から名づけたもの》仏語。万有の本体であり、永久不変、平等無差別なもの。すなわち、涅槃(ねはん)・法身・仏性をいう。
しんにょ‐どう【真如堂】
京都市左京区にある天台宗の寺。正式には真正極楽寺。山号は鈴声山。正暦3年(992)一条天皇の勅願により戒算が創建。応仁の乱で焼失以後転々とし、元禄6年(1693)現在地に再興。十夜法要で知られる。
しんにょ‐の‐つき【真如の月】
真如によって煩悩(ぼんのう)の迷いがはれることを、明月が闇(やみ)を照らすのにたとえていう語。
しん‐ぬり【真塗(り)】
黒色の漆(うるし)で塗ること。また、その塗り物。
しん‐の‐いっせい【真の一声】
1 能の構成部分の一。大部分の脇能と「松風」で、ツレを伴った前ジテが登場したときにうたう謡。 2 能の囃子事(はやしごと)の一。1に先だつ囃子で、大鼓・小鼓に笛があしらう。
しん‐の‐しだい【真の次第】
1 能の構成部分の一。大部分の脇能で、ワキとワキヅレとが登場したときにうたう謡。 2 能の囃子事(はやしごと)の一。大鼓・小鼓に笛があしらうさわやかな感じの囃子で、このあと1の謡となる。
しん‐の‐ておけ【真の手桶】
茶道具の水指(みずさし)の一。真塗りの手桶形で、割蓋(わりぶた)がつく。手桶水指。
しん‐はんにん【真犯人】
その犯罪の本当の犯人。冤罪(えんざい)で逮捕などされた被疑者に対していう。「冤罪被害者の弁護士が—を突き止めた」