へら【篦】
1 竹・木・象牙(ぞうげ)・金属などを細長く薄く平らに削り、先端を少しとがらせた道具。布や紙に折り目や印をつけ、または物を練ったり塗ったりするのに用いる。 2 「篦鮒(へらぶな)」の略。「—釣り」
へら‐おおばこ【篦大葉子】
オオバコ科の多年草。高さ30〜60センチ。葉は根生し、へら形。夏、花茎を直立し、小花を穂状につける。花は下から上へと開いてゆき、白か紫色の雄しべが突き出る。ヨーロッパの原産で、日本には幕末ごろ渡...
へら‐おもだか【篦沢瀉/篦面高】
オモダカ科の多年草。沢地や水田に生え、根元から長い柄のあるへら形の葉を多数出す。夏から秋、花茎を伸ばし、枝を総状に出して白い小花を輪生する。
へら‐さぎ【篦鷺】
トキ科の鳥。全長86センチくらい。全身白色で、くちばしがへら状。ユーラシア大陸に分布。冬、主に九州に少数が渡来。近縁のクロツラヘラサギはまれな冬鳥。
へら‐じか【篦鹿】
シカ科の哺乳類。シカ類中最大で、肩高2メートルを超える。角は平たく手のひら状に広がり、上唇がラクダのように垂れている。ユーラシアおよび北アメリカ大陸の北部に分布し、中国では駝鹿(だじか)とよばれ...
へら‐だい【篦台】
裁縫で、篦付けをするときに布をのせる台。
へら‐つけ【篦付け】
裁縫で、縫うときの目印として、あらかじめ布にへらでしるしをつけること。
へら‐の‐き【篦の木】
アオイ科の落葉高木。山地に自生。樹皮は灰褐色で縦に裂ける。葉はゆがんだ長卵形。7月ごろ、淡黄色の花を集散状につけ、花序の柄にへら状の苞葉(ほうよう)をもつ。
へら‐ぶな【篦鮒】
ゲンゴロウブナ、また、その飼養品種のカワチブナの俗称。へら。
へら‐わたし【篦渡し】
姑(しゅうとめ)が嫁に家政をまかせること。杓子(しゃくし)渡し。