ふ【腑】
1 はらわた。内臓。臓腑。「胃の—」「—分け」 2 心。心根。性根。「それほど我(おれ)は—の無い奴か」〈露伴・五重塔〉
ふ【腑】
[音]フ(呉)(漢) 1 食物や液体の収まる臓器。はらわた。「臓腑・六腑」 2 心。「肺腑」 [難読]腑甲斐(ふがい)無い
ふがい‐な・い【腑甲斐無い/不甲斐無い】
[形][文]ふがひな・し[ク]情けないほど意気地がない。まったくだらしがない。「零敗とは—・い」 [派生]ふがいなさ[名]
腑(ふ)が抜(ぬ)・ける
意気地がなくなる。気力が失せる。腑抜けになる。「彼女の前では—・けたようになる」
腑(ふ)に落(お)ち◦ない
納得がいかない。合点がいかない。「彼が落選したのは—◦ない」
腑(ふ)に落(お)・ちる
納得がいく。合点がいく。「大西質店へ行けと言った意味などが—・ちた」〈織田作之助・わが町〉
ふ‐ぬけ【腑抜け】
[名・形動]《はらわたを抜き取られた状態の意から》意気地がないこと。気力がなく、しっかりしていないこと。また、その人や、そのさま。腰抜け。「失恋して—になる」
ふ‐わけ【腑分け】
[名](スル)解剖。「千寿骨ヶ原にて—いたせるよしなり」〈蘭学事始〉