なえ【苗】
1 種から芽を出して間のない草や木。定植前の草木。 2 稲の苗。さなえ。
なえ‐いみ【苗忌(み)】
種まき後、稲の苗を取ることを忌む期間。関東では42日間とする。42日目・49日目など特定の1日だけとする所も多い。
なえ‐いろ【苗色】
染め色の名。薄い萌葱(もえぎ)色。
なえ‐うち【苗打ち】
田植えをする田へ苗束を適当に投げて配ること。また、その役目。
なえ‐うり【苗売り】
初夏に植える野菜や草花の苗を売り歩く人。《季 夏》「寺の門出て—に逢へりけり/万太郎」
なえ‐ぎ【苗木】
樹木の苗。移植するために育てた幼い木。
なえ‐じゃく【苗尺】
⇒苗印(なえじるし)
なえ‐じるし【苗印/苗標】
種まき後の苗代に立てる木の枝や竹。苗の成長の物差しというが、本来は田の神の依代(よりしろ)であった。苗尺・苗棒・苗忌竹(なえみだけ)・種(たな)ん棒・苗代男など、地方名称が多い。
なえとり‐うた【苗取り歌】
苗代で育てた苗を田植え用に抜き取るときに歌う民謡。
なえ‐どこ【苗床】
野菜・草花・樹木などの苗を育てるためにつくった場所。土をよく耕し、種子が発芽しやすい条件を整えた所。《季 春》「—の地虫を箆(へら)ではねにけり/虚子」