つの‐もじ【角文字】
《「牛の角文字」の略》平仮名の「い」の字。また、「いとし」と続けるところから、恋文のこと。→二つ文字「問はぬもうしや牛嶋の、その—や禄々に」〈人・梅児誉美・三〉
つのや‐づくり【角屋造(り)】
民家形式の一。母屋から直角に突き出した棟をもち、平面がL字形またはT字形となるもの。
つの‐ゆみ【角弓】
筈(はず)を角でつくった弓。〈和名抄〉
角(つの)を折(お)・る
高慢な態度や強情を張るのをやめて、すなおになる。「双方が—・って仲直りする」
角(つの)を矯(た)めて牛(うし)を殺(ころ)す
《牛の曲がっている角をまっすぐに直そうとして、かえって牛を死なせてしまうことから》小さな欠点を直そうとして、かえって全体をだめにしてしまうたとえ。
角(つの)を出(だ)・す
女性が嫉妬(しっと)する。焼きもちを焼く。角を生やす。「遅くなると女房が—・す」
角(つの)を生(は)や・す
「角を出す」に同じ。
び‐ずら【角髪】
「みずら」に同じ。「うつくしげなる童の、—ゆひたるが」〈宇治拾遺・一〇〉
びん‐ずら【角髪】
《「みずら(角髪)」の音変化》 1 「みずら」に同じ。 2 髪の毛。「雲の—、花の顔(かんばせ)」〈謡・楊貴妃〉
み‐ずら【角髪/角子/鬟/髻】
上代の成人男子の髪の結い方。髪を頭の中央から左右に分け、両耳の辺りで先を輪にして緒で結んだもの。平安時代以後、主として少年の髪形となった。びんずら。びずら。