か‐かん【下瞰】
[名](スル)見下ろすこと。俯瞰(ふかん)。「林樾(りんえつ)沼沢を—するが如く」〈鴎外訳・即興詩人〉
かかん【花冠】
呉茂一によるギリシャ叙情詩の訳詩集。昭和22年(1947)みすず書房より刊行。昭和48年(1973)、紀伊国屋書店から刊行された版により、同年、第10回日本翻訳文化賞を受賞。
かき‐い・れる【舁き入れる】
[動ラ下一][文]かきい・る[ラ下二]かついで中に運ぶ。「遺体をば、僧たち寺に—・れぬ」〈鴎外訳・即興詩人〉
か‐きょ【家居】
[名](スル) 1 家に引きこもっていること。また、任官しないで家にいること。いえい。「或は—し、或は海辺をさ迷いながら」〈達治・落葉やんで〉 2 すまい。住居。いえい。「この—のさまこそ譬えて...
か‐ぎゃく【苛虐】
[名・形動](スル)人を手ひどく扱って、いじめ苦しめること。また、そのさま。「雇夫の待遇(とりあつかい)是の如く—ならざるべし」〈永峰秀樹訳・暴夜物語〉 「常に悔恨と焦躁と取越苦労とに—せられて...
かく‐えき【赫奕】
[名・形動]物事が盛んなこと。また、そのさま。「大地の層土上に写出したる—なる史詩に至ては」〈尺振八訳・斯氏教育論〉
[ト・タル][文][形動タリ]光り輝くさま。かくやく。「太陽は無慈悲にも...
かく‐しゃ【覚者】
《(梵)buddhaの訳。音写は仏陀(ぶっだ)》仏語。真理を体得した人。
かく‐じゅん【恪遵/恪循】
[名](スル)つつしんでそれに従うこと。「そが命令に—するよりは他事なかるべし」〈中村訳・自由之理〉
かく・す【角す】
[動サ変] 1 比べる。「彼は少年なり、安(いづく)んぞ能く我輩に—・せんや」〈織田訳・花柳春話〉 2 競う。争う。「蓋(けだ)し我と力を—・するものは」〈中村訳・西国立志編〉
かく‐ぜん【赫然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 はげしく怒るさま。「顔色忽ち変じ、—として曰く」〈織田訳・花柳春話〉 2 輝くさま。「—たる色の衣を纏い」〈鴎外・舞姫〉