子(こ)故(ゆえ)の闇(やみ)
親が子を思うあまりに、思慮・分別がつかなくなることのたとえ。
ころも‐の‐やみ【衣の闇】
黒い喪服。墨染めの服。「干しもあへぬ—に暗されて月ともいはずまどひぬるかな」〈新古今・哀傷〉
さつき‐やみ【五月闇】
陰暦5月の、梅雨が降るころの夜の暗さ。また、その暗やみ。《季 夏》「はらはらと椎(しひ)の雫(しづく)や—/鬼城」
さんず‐の‐やみ【三途の闇】
仏語。生前の悪業(あくごう)に応じて死者が苦悩を受けなくてはならない、三つの暗い境遇。三悪道。また、そこへ行く不安な気持ちのたとえ。
した‐やみ【下闇】
「木(こ)の下闇(したやみ)」に同じ。《季 夏》
しも‐つ‐やみ【下つ闇】
陰暦で、月の下旬の夜の闇。くだりやみ。「ともしする火串(ほぐし)の松も燃えつきて帰るに迷ふ—かな」〈千載・夏〉
しょうじ‐の‐やみ【生死の闇】
悟ることができず、生死流転(るてん)を繰り返す迷いの世界を闇にたとえた語。
じょう‐あん【浄暗/浄闇】
神事をとり行う際の、けがれのない暗闇。
ちょうや‐の‐やみ【長夜の闇】
「長夜の眠り2」に同じ。
つつ‐やみ【つつ闇】
まっくら闇。つつくら。「空も—になりて」〈宇治拾遺・二〉