ぶち【鞭】
「むち」に同じ。「下女、—もて打たんとす」〈沙石集・七〉
べん【鞭】
[人名用漢字] [音]ベン(慣) [訓]むち むちうつ 1 むち。「鞭声/教鞭」 2 むちうつ。「鞭撻(べんたつ)/先鞭」 3 むち状のもの。「鞭虫・鞭毛」
べん‐けい【鞭刑】
鞭(むち)で打つ刑。笞刑(ちけい)。
べん‐せい【鞭声】
馬にむち打つ音。むちの音。「—粛粛(しゅくしゅく)夜河を過(わた)り」〈山陽詩鈔〉
べん‐たつ【鞭撻】
[名](スル) 1 むちで打ってこらしめること。 2 努力するように励ますこと。「御指導御—のほどお願い申しあげます」「人民は国の智徳の為に—せられて」〈福沢・文明論之概略〉
べん‐ち【鞭笞】
[名](スル)むち。むちで打つこと。「—して之を懲したるに」〈永峰秀樹訳・暴夜物語〉
べん‐ちゅう【鞭虫】
線虫綱鞭虫科に分類される袋形動物の総称。体は鞭(むち)状で、体長3〜5センチ。人間のほか犬・羊などの盲腸に寄生する。
べん‐もう【鞭毛】
細胞の原形質表面にある糸状の突起で、繊毛より数が少なく、長くて運動性をもつ小器官。ある種の細菌や鞭毛虫類、藻類・菌類の遊走子・配偶子、精子などにみられる。
べんもう‐うんどう【鞭毛運動】
鞭毛による運動。細菌では螺旋(らせん)形の鞭毛を回転させ、精子では鞭毛自体を屈曲させて、推進する。
べんもう‐こうげん【鞭毛抗原】
⇒H抗原