出典:青空文庫
・・・私は自作『大化改新』において、額田女王との恋と、国家革新の使命とに板ばさみとなった青年中大兄皇子をしてついに恋愛をすてて政治的使命を選ばしめた。アレキサンダーがペルシアの女との恋愛のために遠征を忘れ、スピノーザが性的孤独のために思索を怠り、・・・ 倉田百三 「学生と生活」
近頃パリに居る知人から、アレキサンダー・モスコフスキー著『アインシュタイン』という書物を送ってくれた。「停車場などで売っている俗書だが、退屈しのぎに……」と断ってよこしてくれたのである。 欧米における昨今のアインシュタ・・・ 寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
・・・ 脚本の事で思い出すが、つい先頃紐育で上場して非常な称讚を受けた Maeterlinck の“The Betrothal”が Alexander Teixeira de Mattos. と云う人の英訳で出版された。 あれは素晴らしい・・・ 宮本百合子 「最近悦ばれているものから」
・・・レーニンの兄、ウリヤーノフが一八八七年にアレキサンダー三世に対する企計に失敗し、処刑された。その失敗によって与えられたテロリズムの非科学性についての深刻な教訓、プレハーノフ、つづいてレーニンによって発展せられようとしている新たな運動の方向。・・・ 宮本百合子 「マクシム・ゴーリキイの伝記」