あおに‐よし【青丹よし】
[枕] 1 「奈良」にかかる。奈良坂で顔料の青土を産したところからという。「—奈良の都は」〈万・三二八〉 2 「国内(くぬち)」にかかる。「—国内ことごと見せましものを」〈万・七九七〉
如何(いかが)せ◦む
1 どうしよう。「奈良坂にて人にとられなば—◦む」〈更級〉 2 どうしようもない。やむをえない。「夜鳴かぬもいぎたなき心地すれども、今は—◦む」〈枕・四一〉
なら‐やま【奈良山】
奈良市街地北部一帯の丘陵。平城宮跡の北方を佐紀丘陵、その東を佐保丘陵とよび、奈良坂が通じる。
に‐し‐はつ【二四八】
《平安時代の歌学で、万葉集にホトトギスの鳴き声を「二四八」と表記していると説かれたために生じた歌語》ホトトギスの初めて鳴く声。「奈良坂を来鳴きとよますほととぎす—とこそをちかへり鳴け」〈奥義抄・下〉