えほんたいこうき【絵本太閤記】
読本。7編84冊。寛政9〜享和2年(1797〜1802)刊。武内確斎著とされ、岡田玉山画。豊臣秀吉の一代記。太閤記物の流布書に精細な挿絵を入れたもの。禁令に触れ、文化元年(1804)絶版を命ぜられた。
かいこくへいだん【海国兵談】
江戸中期の兵学書。16巻。林子平著。天明6年(1786)成立。寛政3年(1791)全巻刊。幕府に忌まれ同年に絶版。ロシア船の南下に警告を発し、国防の急務を論じた。
さんごくつうらんずせつ【三国通覧図説】
江戸後期の地誌。1巻。林子平著。天明5年(1785)成立。翌年刊。日本本土と琉球・朝鮮・蝦夷(えぞ)3国および小笠原諸島の地図5枚と、その解説書とからなる。海防思想の普及に貢献したが、のち禁書・...
じこのてんまつ【事故のてんまつ】
臼井吉見の中編小説。昭和52年(1977)「展望」誌に発表。川端康成の自殺を題材とする作品だが、遺族から名誉毀損(きそん)との抗議を受けた。一部内容を差し替えて単行本化されるも、被差別部落に関連...
にしきのうら【錦之裏】
洒落本。1冊。山東京伝作・画。寛政3年(1791)刊。角書は「青楼昼之世界」。遊郭の昼間の情景に取材し、遊里の内情、遊女の生活などを精細に描写。同年刊「仕懸文庫」「娼妓絹籭(しょうぎきぬぶるい)...