あのくたら‐さんみゃく‐さんぼだい【阿耨多羅三藐三菩提】
《(梵)anuttara samyak saṃbodhiの音写。無上正等覚などと訳す》仏語。仏の悟り。一切の真理をあまねく知った最上の智慧(ちえ)。真理を悟った境地。
ごしょう‐ぼだい【後生菩提】
仏語。来世に極楽に生まれて、悟りを開くこと。後世菩提(ごせぼだい)。
ささてん‐ぼだい【/𦬇点菩提】
仏書などの書写に使われる略記法で、「菩薩」を表す略字「𦬇(ささぼさつ)」の右脇下に点を打って菩提を表す字。
さんぼだい【三菩提】
《(梵)saṃbodhiの音写》「阿耨多羅三藐(あのくたらさんみゃく)三菩提」の略。
さんみゃく‐さんぼだい【三藐三菩提】
《(梵)samyak-saṃbodhiの音写》「阿耨多羅(あのくたら)三藐三菩提」に同じ。
ごしょうぼだい【後生菩提】
来世に極楽に生まれ変わること。また、来世に悟りをひらくこと。▽仏教語。「後生」は死んで後の世に生まれ変わること。来世。また、来世で極楽に生まれ変わること。「菩提」は悟り、悟りの境地。
じょうぐぼだい【上求菩提】
菩薩ぼさつが、さらに高みを求め、悟りの境地へと向かうこと。仏教のことばで、菩薩のとるべき道とされる。
ぼんのうぼだい【煩悩菩提】
悟りの障害となる人間の迷いの煩悩も、そのまま悟りにつながるきっかけとなること。悟りも悟りの実現を妨げる煩悩も、永久不変の真如しんにょの現れであり、人間の本性であるから、本来別のものでなく、二つは一体であるということ。また、迷いがあって初めて悟りもあるという意。▽大乗仏教の言葉。「煩悩」は心身を悩ます欲情の心の働きの意。「菩提」は一切の迷いのない悟りに至る境地の意。「煩悩即そく菩提」の略。