かな‐え【鼎】
《「金瓮(かなへ)」の意》現在の鍋・釜の用に当てた、古代中国の金属製の器。ふつう3本の脚がついている。王侯の祭器や礼器とされたことから、のち王位の象徴となった。
かなえ‐どの【釜殿/鼎殿】
平安時代以後、宮中や将軍・貴人の邸内にあった湯殿。また、そこに奉仕した人。かないどの。「御湯殿、とある折は、—いみじう喜びをなして仕うまつるもあはれなり」〈栄花・玉の飾り〉
鼎(かなえ)の軽重(けいちょう)を問(と)・う
《楚の荘王が、周を軽んじ、周室に伝わる宝器である九鼎(きゅうてい)の大小・軽重を問うたという「春秋左伝」宣公三年の故事から》統治者を軽んじ、これを滅ぼして天下を取ろうとする。権威ある人の能力・力...
鼎(かなえ)の沸(わ)くが如(ごと)し
《左思「蜀都賦」注から》鼎の中の湯が沸き返るように、物事が混乱して騒がしいさま。
鼎(かなえ)を扛(あ)・ぐ
《「史記」項羽本紀から》重い鼎を持ち上げる。腕力の強いことのたとえ。