あつ・し【篤し】
[形シク]《古くは「あづし」》病気で弱っているさま。病気がちである。「いたうわづらひ給ひし御心地の後、いと—・しくなり給ひて」〈源・御法〉
あづち【安土】
滋賀県近江八幡市東部の地名。旧安土町は平成22年(2010)に同市と合併。安土城跡がある。
あづちおうかんき【安土往還記】
辻邦生の小説。昭和43年(1968)刊。織田信長を主人公とする長編歴史小説。昭和44年(1969)、第19回芸術選奨受賞。
あづち‐しゅうろん【安土宗論】
天正7年(1579)5月、織田信長の命によって安土城下浄厳院で行われた浄土宗と日蓮宗の宗論。浄土宗側の勝ちとされ、日蓮宗側は詫び証文を出し、厳しく処罰された。日蓮宗を弾圧するためのものとされる。
あづち‐じょう【安土城】
安土に織田信長が築いた城。天正4年(1576)に着工。天守閣を中心とする本格的な近世の城の最初のもの。天正10年(1582)、本能寺の変ののち焼失。
あづちのはる【安土の春】
正宗白鳥による戯曲。大正15年(1926)、雑誌「中央公論」2月号に掲載。
あづちももやま‐じだい【安土桃山時代】
織田信長がはじめて入京した永禄11年(1568)から、また一説に天正元年(1573)から、徳川家康が関ヶ原の戦いに勝った慶長5年(1600)までの約30年間。美術史上でも一時代を成す。織豊(しょ...
あずま【東/吾妻/吾嬬】
1 東の方。東方。 2 「東琴(あずまごと)」の略。 3 「東下駄(あずまげた)」の略。 4 上代、都から東方の諸国の総称。東国。「いにしへは相模(さがむ)国足柄の岳坂(やまさか)より東の諸(も...
あ‐ずま【吾妻/吾嬬】
わが妻。私の妻。「三たび嘆かして、—はやと詔云(の)りたまひき」〈記・中〉
あずまかがみ【吾妻鏡/東鑑】
鎌倉時代の歴史書。鎌倉幕府の家臣の編纂(へんさん)。52巻(巻45欠)。治承4年(1180)源頼政の挙兵から、文永3年(1266)までの87年間を変体漢文の日記体で記す。