あり‐づか【蟻塚/垤】
アリが地中に巣を作るために掘り出した土でできた塚状のもの。また、木の枝や土を積み上げて作った巣。蟻封(ぎほう)。蟻垤(ぎてつ)。蟻の塔。《季 夏》
ありづか‐むし【蟻塚虫】
甲虫目アリヅカムシ科の昆虫の総称。蟻塚でアリと共生する種や、落ち葉や石の下にすむ種がある。
あり‐てい【有り体】
[名・形動] 1 ありのまま。うそ偽りのないこと。「—に言えば」 2 世間並み。ひととおり。「—の礼儀をのべて」〈浮・置土産・二〉
あり‐と‐あらゆる【有りと有らゆる】
[連語](連体詞的に用いる)「あらゆる」を強めた語。ある限りすべての。ありとある。「—手段を尽くす」
あり‐と‐ある【有りと有る】
[連語](連体詞的に用いる)存在するすべての。ありとあらゆる。「—毛が悉(ことごと)く根こぎにされて」〈漱石・草枕〉
ありときりぎりす【蟻と螽蟖】
「イソップ物語」にみえる寓話(ぐうわ)の一。夏の間、アリは越冬の準備のために働き通し、キリギリスは歌ってばかりいた。やがて冬になり、備えのないキリギリスは飢えて死んでしまう。
あり‐どおし【蟻通/虎刺】
アカネ科の常緑小低木。山地の樹陰に生え、高さ30〜60センチ。細い枝が変化した1〜2センチの針が多数ある。初夏、白い漏斗(ろうと)状の花をつける。実は丸く、赤く熟す。 [補説]曲名別項。→蟻通
ありどおし【蟻通】
謡曲。四番目・準脇能物。世阿弥作で、貫之(つらゆき)集などに取材。紀貫之が蟻通明神を乗馬のまま通行して神の怒りに触れるが、和歌の徳により許される。
ありどおし‐みょうじん【蟻通明神】
大阪府泉佐野市長滝にある神社。祭神は大名持命(おおなむちのみこと)。枕草子に、その由来がみえる。蟻通神社。
あり‐どころ【在り処/有り所】
「ありか」に同じ。「いもうとの—申せ」〈枕・八四〉