とこ‐ぶし【常節】
ミミガイ科の巻き貝。アワビに似るが小型で、殻長約7センチ。殻の呼吸孔は6〜8個と多い。北海道南部から南の浅海の岩礁にすむ。食用。ながれこ。あなご。《季 春》
泥棒(どろぼう)を捕(と)らえて縄(なわ)を綯(な)う
準備を怠り、事が起こってからあわてて用意をするたとえ。盗人(ぬすびと)を捕らえて縄を綯う。→泥縄(どろなわ)
トンガ‐かいこう【トンガ海溝】
南太平洋トンガ諸島の東方を南北にのびる海溝。最深部1万800メートル。南にあるケルマデック海溝とあわせて、トンガケルマデック海溝ともよばれる。
にお‐の‐うきす【鳰の浮き巣】
カイツブリの巣。アシの間などに作られ、それが水に浮いているように見えるので、和歌などでは、よるべないあわれなものとして詠まれる。《季 夏》
なみ‐の‐はな【波の花】
1 塩。もと、女房詞。 2 波の白くあわだつのを花にたとえていう語。「—沖から咲きて散り来めり」〈古今・物名〉
なめろう
《「皿までなめろ」の意という》アジ・サンマ・イワシなどを三枚に下ろして細く切り、味噌・ネギ・青ジソ・ショウガなどとあわせて包丁でたたいたもの。房総の郷土料理。
なみだ‐ぐまし・い【涙ぐましい】
[形][文]なみだぐま・し[シク] 1 涙が出そうなほど感動する。また、あわれである。「—・い努力」 2 ひとりでに涙が出そうになる。「妹と来し敏馬(みぬめ)の崎を帰るさに一人し見れば—・しも」...
難(なん)に臨(のぞ)んで遽(にわ)かに兵(へい)を鋳(い)る
《「晏子春秋」雑上から》戦争が起こってから急いで武器を作る。事が起こってからあわてて準備をしても間に合わないというたとえ。
なるこ‐びえ【鳴子稗】
イネ科の多年草。原野や川原などに生え、高さ約60センチ。葉は細長い。夏、茎の頂の一方の側に数個の穂をつける。すずめのあわ。
なんそうさとみはっけんでん【南総里見八犬伝】
読本。9輯(しゅう)106冊。曲亭馬琴作。文化11〜天保13年(1814〜1842)刊。仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌(てい)の八つの徳の玉をもつ八犬士を中心に、安房(あわ)の里見家の興亡を描い...