うき‐ドック【浮(き)ドック】
ドックの一種。鋼製の箱型で凹形をし、海上で船を載せてから排水して浮かび上がり、船の修理を行うもの。
うき‐な【浮(き)名/憂き名】
1 (浮き名)恋愛や情事のうわさ。艶聞(えんぶん)。「—が立つ」 2 つらい嫌な評判。悪い評判。「浮き」への連想から、「流す」「川」などを縁語として用いる。「—を西海の浪(なみ)に流し」〈平家・二〉
浮(う)き名(な)を流(なが)・す
男女の恋愛に関するうわさが世間に広まる。「若い時はさんざん—・したものだ」
うき‐に【浮(き)荷】
1 難破を防ぐために船から投げ捨てられたり、荒波でさらわれたりして、海上に漂流する貨物。 2 荷受人が決まらないうちに船積みして送り出した荷。
うき‐にんぎょう【浮(き)人形】
1 壺の上に人形を立て、壺の下の方に差し込んだ笛を吹くと、人形が回る仕掛けの玩具。 2 水に浮かせて遊ぶ玩具。セルロイドなどの舟に小さな人形をのせたもの。樟脳(しょうのう)などを利用して走るもの...
浮(う)きぬ沈(しず)みぬ
《助動詞「ぬ」は「…ぬ…ぬ」の形で並立を表す》「浮きつ沈みつ」に同じ。「いろいろの鎧の—ゆられけるは」〈平家・四〉
うき‐ね【浮き根】
《「うき」は泥地の意》泥の中に生えている菖蒲(あやめ)などの根。和歌で「憂き音(ね)」と掛けて用いる。「—のみ袂(たもと)にかけしあやめ草引き違(たが)へたる今日ぞうれしき」〈栄花・浦々の別〉
うき‐ね【浮き寝】
1 水鳥が水に浮いたまま寝ること。 2 人が船の中で寝ること。「波の上に—せし宵あど思(も)へか心悲しく夢(いめ)に見えつる」〈万・三六三九〉 3 心が落ち着かないで、安眠できず横になっているこ...
うきね‐の‐とこ【浮き寝の床】
水の上や船の中などの寝る所。「鴛鴦(をしどり)の—や荒れぬらむつららゐにけり昆陽(こや)の池水」〈千載・冬〉
うきね‐の‐とり【浮き寝の鳥】
水に浮いたまま寝る鳥。和歌ではふつう、思う人に会えない嘆きにたとえていう。「涙川—となりぬれど人にはえこそみなれざりけれ」〈千載・恋一〉