やさか‐どり【八尺鳥】
[枕]潜水して長い息をする水鳥の意から、「息づく」にかかる。「—息づく妹(いも)を置きて来ぬかも」〈万・三五二七〉
やほたで‐を【八穂蓼を】
[枕]多くの穂のついたタデを刈って積む意から「穂積(ほづみ)」にかかる。「—穂積の朝臣(あそ)が腋草(わきくさ)を刈れ」〈万・三八四二〉
やまおか‐ずきん【山岡頭巾】
1 「苧屑(ほくそ)頭巾」に同じ。 2 長方形の布を二つ折りにしてかぶり、後頭部のところを縫い合わせ、肩にかかるところにあきを作った頭巾。黒・茶などの八丈絹やビロードで仕立てて、主に武士が用いた...
やご【水蠆】
トンボ類の幼虫。水中にすみ、羽化までふつう1〜3年かかる。体は円筒形でやや平たく、下唇の先端にあるはさみを突き出して小動物を捕らえる。直腸の変化した気管鰓(えら)で呼吸するが、イトトンボ類では尾...
やまのま‐ゆ【山の間ゆ】
[枕]山の間から出る意から「出雲(いづも)」にかかる。「—出雲の児らは」〈万・四二九〉
やまたず‐の【山たづの】
[枕]ニワトコの枝葉が対生している意から、「むかふ」にかかる。「—迎へ参(ま)ゐ出む君が来まさば」〈万・九七一〉
やま‐の‐は【山の端】
山の稜線。「月が—にかかる」
やましろ‐の【山城の/山背の】
[枕]山城国鳥羽の地の意から、「とは」にかかる。「—とはにあひ見む」〈古今・恋四〉
やま‐かずら【山蔓/山鬘】
1 ヒカゲノカズラの別名。 2 1で作った髪飾り。「あしひきの—の児(こ)今日行くと我に告げせば帰り来(こ)ましを」〈万・三七八九〉 3 夜明け方、山の端(は)にかかる雲。「明星や桜さだめぬ—」...
やま‐ぐも【山雲】
山にかかる雲。山からわき起こる雲。さんうん。