こころ‐づ・ける【心付ける】
[動カ下一][文]こころづ・く[カ下二] 1 気をつける。注意を与える。「御父様の湯呑は?、と夫が—・けると」〈紅葉・多情多恨〉 2 気を配って金品などを与える。「深切にも俥賃(くるまちん)まで...
こころ‐づもり【心積(も)り】
心の中であらかじめ考えておくこと。心中の予定・計画。「昼までに帰る—だったが」「万一の場合の—はしている」
こころ‐づよ・い【心強い】
[形][文]こころづよ・し[ク] 1 頼りになるものがあって安心である。心丈夫だ。気強い。「君が味方になってくれれば何よりも—・い」⇔心細い。 2 情にほだされない。つれない。「あなたは恋に冷淡...
こころ‐と【心と】
[副]自分の心から。自分の心の持ちようから。「—老いつき、やつして病み侍りにし」〈紫式部日記〉
こころ‐とがめ【心咎め】
うしろめたく、気がひけること。「見まじきものを偸見(ぬすみみ)たように空恐しく—がして」〈紅葉・多情多恨〉
こころ‐ときめき【心ときめき】
胸がどきどきすること。心が弾むこと。胸騒ぎすること。「—するもの、雀の子飼ひ。ちご遊びする所の前渡る」〈枕・二九〉
心(こころ)解(と)・く
1 心のわだかまりが解ける。きげんがなおる。「なほ—・けぬ御気色にて」〈源・浮舟〉 2 緊張が解ける。くつろぐ。「酒盛りなんどして、—・けたるほどなりけるに」〈増鏡・三神山〉
こころ‐と・し【心疾し】
[形ク] 1 感覚や知能の働きが鋭くてすばやい。機敏である。「いとあさましくなむ侍ると申すに、君も—・く心得給ひて」〈堤・思はぬ方にとまりする少将〉 2 気ぜわしい。気が早い。せっかちである。「...
心(こころ)留(と)ま・る
1 ある物に強く心が引かれる。気に入る。「山水に—・り侍りぬれど」〈源・若紫〉 2 あきらめきれなくなる。未練が残る。「—・ることなくて、極楽にも心清く参り侍るべき」〈栄花・鶴の林〉
こころ‐とも‐なく【心ともなく】
[連語]意識しないで。思わず。「われは—その面を見しに、この女官はイイダ姫なりき」〈鴎外・文づかひ〉