こころ‐すず・し【心涼し】
[形シク] 1 さっぱりとして気持ちがよいさま。「山河の岩うつ音を聞くなへに—・しきひぐらしの声」〈拾玉集・二〉 2 いさぎよいさま。未練のないさま。「—・しく義兵をおこし、一戦をはげみ申すべし...
心(こころ)澄(す)・む
雑念が消えて、澄んだ心になる。「身につもる言葉の罪も洗はれて—・みぬる三重(みかさね)の滝」〈山家集・下〉
こころ・する【心する】
[動サ変][文]こころ・す[サ変] 1 十分に気を配って注意する。「過ちのないように—・する」→心して 2 その気持ちになる。心積もりする。「仲頼、行正、今日を—・しける琴を調べあはせて、二なく...
こころ‐ず‐から【心づから】
[副]自然にそうなるさま。ひとりでに。自発的に。「年毎に雲路まどはぬ雁がねは—や秋を知るらむ」〈後撰・秋下〉
心(こころ)急(せ)・く
気がせいて、いらいらする。心がいらだつ。「一刻も早くと—・かれる」
こころ‐せば・し【心狭し】
[形ク]度量が狭い。心が小さい。思慮が浅い。「女郎花(をみなへし)咲ける大野を防ぎつつ—・くや注連(しめ)を結ふらむ」〈源・総角〉
こころ‐ぜいもん【心誓文】
心の中で立てる誓文。心中の誓い。「大事の敵を討つまでは無念も恥も堪(こら)えうと、—立てたれども」〈浄・薩摩歌〉
こころ‐ぜき【心急き】
[名・形動]心がせくこと。気ぜわしいこと。また、そのさま。「恐れながら、—にござりますれば、これよりすぐさま、退出の儀御免下されましょう」〈逍遥・沓手鳥孤城落月〉
こころ‐ぜわし・い【心忙しい】
[形][文]こころぜは・し[シク]気がせいて落ち着かないさま。気ぜわしい。「年の暮れは何かと—・い」
心(こころ)染(そ)・む
深く心にとまる。気に入る。「さこそげに君なげくらめ—・めし山の紅葉を人に折られて」〈右京大夫集〉