なに‐しに【何為に】
[副]《代名詞「なに」+動詞「する」の連用形+格助詞「に」から》 1 なぜ。どうして。なんのために。「このうるはし者は、—来るぞ」〈宇津保・国譲中〉 2 反語の意を表す。どうして…か。なんだって...
なぞ‐や【何ぞや】
[連語]《連語「な(何)ぞ」+係助詞「や」》 1 どうしたことだろう。なんだろう。「かからぬ世にも経べき身を、—」〈かげろふ・上〉 2 (副詞的に用いて) ㋐疑問の意を表す。どうして…か。なぜ…...
なにも【汝妹】
《「なのいも」の音変化。本来「な」は一人称》男が女を親しんで呼ぶ語。あなた。「愛(うつく)しき我(あ)が—の命(みこと)」〈記・上〉
なつかし・い【懐かしい】
[形][文]なつか・し[シク]《動詞「なつ(懐)く」の形容詞化》 1 心がひかれて離れがたい。 ㋐魅力的である。すぐそばに身を置きたい。「三蔵は少し葉蔭になっている他の(牡丹ノ)一輪を—・く見る...
なぞ‐かけ【謎掛(け)】
言葉遊びの一つ。相手が出したお題に対し、臨機応変に他の言葉を挙げ、次いでそれらの共通点を説く。「大辞泉(お題)とかけて銀座4丁目交差点と解く。その心は、どちらも日本最高のじしょ(辞書・地所)」な...
なご・し【和し】
[形ク] 1 なごやかである。穏やかである。「鶏の声など、さまざま—・うきこえたり」〈かげろふ・下〉 2 柔らかである。「高麗(こま)の紙の膚こまかに—・うなつかしきが」〈源・梅枝〉
な・す【寝す】
[動サ四]《動詞「ぬ(寝)」に上代の尊敬の助動詞「す」が付いて音変化したもの》「寝る」の尊敬語。寝ていらっしゃる。「沖つ波来寄する荒磯(ありそ)をしきたへの枕とまきて—・せる君かも」〈万・二二二〉
なじょう
[副]「なんじょう」に同じ。「—、かかる見苦しき人がさる事は思ひかくる」〈落窪・一〉 [連体]「なんじょう」に同じ。「さる幼きほどなれば、—わざをもえせず」〈宇津保・俊蔭〉 「—事にさは...
なずま・し【泥まし】
[形シク]《動詞「なづむ」の形容詞化》 1 物事がはかばかしく進まないさま。ぐずぐずしている。「なま君達は、—・しくすずろはしきものぞ」〈狭衣・一〉 2 ほれぼれするほどである。「いかにしても—...
なぞえ【準へ/准へ/擬へ】
《動詞「なぞう」の連用形から》比較すること。区別すること。「あふなあふな思ひはすべし—なく高き卑しき苦しかりけり」〈伊勢・九三〉