万緑(ばんりょく)叢中(そうちゅう)紅(こう)一点(いってん)
《王安石「詠柘榴詩」から。あたり一面の新緑の中に赤い花が一輪だけ咲いている意》 1 多くの男性の中に、一人だけ女性がいることのたとえ。紅一点。 2 多くのものの中に、ただ一つだけ目立つものがまじ...
日(ひ)暮(く)れて道(みち)遠(とお)し
《「史記」伍子胥伝から》 1 年を取ってしまったのに、まだ目的を達するまでには程遠いたとえ。 2 期限は迫っているのに、物事がまだ容易には出来上がらないたとえ。
万里(ばんり)の一条鉄(いちじょうてつ)
《万里の間も一筋の鉄で貫通する意から》俗人が発心して仏道に入るときに求められる堅固な菩提心(ぼだいしん)のたとえ。転じて、物事が絶えることなく続くことのたとえ。
ひ‐すい【翡翠】
1 カワセミの別名。雄が翡、雌が翠。 2 カワセミの羽の色。美しく光沢のある髪の色などにたとえる。翡翠色。 3 つやのある緑色の硬玉。また、硬玉と軟玉の総称。主に翡翠輝石からなり、美しさをカワセ...
羽(はね)が生(は)えたよう
品物がどんどん売れるようすのたとえ。また、物や金などがどんどん減るようすのたとえ。「—に売れていく」「—に金が出ていく」
ひ‐きょう【比況】
1 他とくらべて、それにたとえること。 2 文法で、動作・状態などを他とくらべ、たとえていう言い方。文語では助動詞「ごとし」「やうなり」、口語では「ようだ」などをいう。「—助動詞」
日向(ひなた)に氷(こおり)
《日向に出した氷はすぐに溶けることから》次第に消えていくことのたとえ。特に、蓄えが乏しくなっていくことをたとえていう。
舟(ふね)は水(みず)に非(あら)ざれば行(ゆ)かず水(みず)舟(ふね)に入(い)れば則(すなわ)ち没(ぼつ)す
《「孔子家語」六本から》舟は水がなければ進まないが、その水が入ると舟は沈む。君臣の関係も、臣下がなければ君主は立ちゆかないが、臣下が君主の権威を犯すようなことがあると君主は滅びてしまうというたと...
瓢箪(ひょうたん)の川流(かわなが)れ
1 うきうきして落ち着きのないようすのたとえ。 2 あてもなくぶらぶらしているようすのたとえ。
覆水(ふくすい)盆(ぼん)に返(かえ)らず
《周の太公望が斉(せい)に封ぜられたとき、離縁して去った妻が復縁を求めて来たが、盆の水をこぼし、この水をもとにもどせたら求めに応じようと言って復縁を拒絶したという「拾遺記」中の故事から。前漢の朱...