なげ‐に【投(げ)荷】
航行が困難になったとき、積荷を海中に投げ捨てて船の重量を軽くすること。打ち荷。撥(は)ね荷。
無(な)げのあわれ
心からではない、表面だけの同情。「—をもかけ給ふ人あらむをこそは」〈源・柏木〉
無(な)げの言葉(ことば)
心からではない、口先ばかりの言葉。無げのことのは。「—なれど、せちに心に深く入らねど」〈枕・二六九〉
無(な)げの遊(すさ)び
一時の気晴らし。無げのすさみ。「—にものをも言ひふれ」〈源・宿木〉
無(な)げの情(なさ)け
うわべだけの、真心のこもっていない情け。「なほざりの—を頼まずばよしなきものは思はざらまし」〈玉葉集・恋三〉
なげ‐ぶし【投節】
《歌の末尾を投げるように歌うところから》 1 江戸初期の流行歌。明暦・万治(1655〜1661)ごろに京都島原の遊里で起こり、宝永・正徳(1704〜1716)ごろ衰退。梛節(なぎぶし)。 2 江...
なげ‐ぶみ【投(げ)文/投げ書】
他人の家や庭先などに書状を投げ込むこと。また、その書状。
なげ‐ぼう【投(げ)棒】
逃走する者の両足の間に棒を投げ入れて転ばせること。また、その棒。
なげ‐もの【投(げ)物】
取引で、投げ売りの品物。
なげもの‐いちじゅん【投物一巡】
投げ物がほとんど出尽くし、相場の下落が止まった状態。投げ一巡。