ぬか‐みそ【糠味噌】
糠に塩・水を加え、まぜ合わせて発酵させたもの。糠味噌漬けのもとになり、毎日かきまぜて空気を入れ、水分が多くなると新しく糠と塩を足していく。ぬかどこ。
糠味噌(ぬかみそ)が腐(くさ)る
悪声であったり調子が外れていたりする歌いぶりをあざけっていう言葉。
ぬかみそ‐くさ・い【糠味噌臭い】
[形][文]ぬかみそくさ・し[ク] 1 糠味噌のにおいがする。「—・い手」 2 女性が所帯じみている。「—・い古女房」
ぬかみそ‐じる【糠味噌汁】
1 古い糠味噌を味噌代わりにして作った、粗末な汁。 2 《「女郎買いの糠味噌汁」から》家ではけちで、ひどい粗食をすること。「身上は—でぐっとやせ」〈柳多留・五五〉
ぬかみそ‐づけ【糠味噌漬(け)】
糠味噌にナス・キュウリなどの野菜を漬けた漬物。ぬかづけ。
ぬかみそ‐にょうぼう【糠味噌女房】
家事に追われ所帯じみてしまった妻。また、自分の妻をへりくだっていう語。
ぬか‐も
[連語]《連語「ぬか」+終助詞「も」。上代語》願望の意を表す。…くれないかなあ。…てほしいなあ。「ぬばたまの夜渡る月ははやも出で—」〈万・三六五一〉 [補説]「ぬか」よりも強い願望の意を表す。
ぬ‐かも
[連語]《打消しの助動詞「ず」の連体形+詠嘆の終助詞「かも」。上代語》詠嘆の意を表す。…ないなあ。…ないことだよ。「あをによし奈良の都にたなびける天の白雲見れど飽か—」〈万・三六〇二〉
ぬか‐よろこび【糠喜び】
[名](スル)あてがはずれて、あとでがっくりするような一時的な喜び。小糠祝い。「一時の—に終わる」「早合点で—する」
抜(ぬ)からぬ顔(かお)
油断のない顔つき。また、そしらぬ顔。「こりゃ何ぢゃと、おもやると言へば、—して」〈浮・諸艶大鑑・一〉