よしなし‐ごと【由無し言】
意味のないおしゃべり。つまらない話。「—言ひてうちも笑ひぬ」〈徒然・三〇〉
よしなし‐ごと【由無し事】
つまらないこと。とりとめもないこと。「つれづれに侍るままに、—ども書きつくるなり」〈堤・由無し事〉
よしなし‐もの【由無し物】
つまらないもの。無益・無用のもの。「この石は、女どもこそ—と思ひたれども」〈宇治拾遺・一三〉
よしなし‐ものがたり【由無し物語】
つまらない物語。たわいのない話。「つれづれのままに、—、昔今の事語り聞かせ給ひしをり」〈讃岐典侍日記・下〉
よしなし‐わざ【由無し業】
たわいのないしわざ。無益な行為。「などかくはするぞ。—する」〈宇治拾遺・一〇〉
よしな‐に
[副]うまいぐあいになるように。よいように。よろしく。「—お伝えください」
よしの【吉野】
奈良県中部、吉野郡の地名。吉野川の中流域に位置し、木材工業が盛ん。南朝の史跡が多く、桜の名所として知られる。 奈良県の南半部、吉野郡の地域。また、吉野山の一帯。 「吉野織り」の略。
よしの【吉野】
姓氏の一。 [補説]「吉野」姓の人物吉野彰(よしのあきら)吉野源三郎(よしのげんざぶろう)吉野弘(よしのひろし)
よしの‐おり【吉野織(り)】
平織り地に畦(うね)織りを配して縞や格子を表した織物。吉野格子(よしのごうし)。
よしの‐がみ【吉野紙】
吉野地方産の、コウゾを原料とした薄手の和紙。奈良紙の流れをくみ、江戸時代、漆を漉(こ)すのに用いたことから漆漉しともよばれた。やわら紙。やわやわ。