餓鬼(がき)の断食(だんじき)
《餓鬼は断食しようとしまいと、おのずから断食の状態である意から》当然のことを、ことさらに言い立てて、人前をつくろうことのたとえ。
がき‐の‐めし【餓鬼の飯】
盂蘭盆に無縁仏に供える食物。
餓鬼(がき)の目(め)に水(みず)見(み)えず
《餓鬼は、のどが渇きすぎているので、そばに水があっても気づかない意から》熱望するあまり、かえって求めるものが身近にあることに気づかないことのたとえ。
餓鬼(がき)の物(もの)をびんずる
《「びんずる」は「引っ取る」を「餓鬼」の縁で「賓頭盧(びんずる)」に掛けていったものか》餓鬼の得た食物を奪い取る。貧乏人から物を奪うようなひどいことをするたとえ。
がき‐びょう【餓鬼病】
「餓鬼病(がきや)み」に同じ。「—を病み候ふぞ」〈著聞集・一六〉
がき‐へんしゅう【餓鬼偏執】
他人の考えや迷惑を無視して自分の考えだけにとらわれること。また、その人。
がき‐ぼね【餓鬼骨】
障子や襖(ふすま)などの芯(しん)とする細い粗末な骨。
餓鬼(がき)も人数(にんじゅ)
つまらない者でも、いれば、多少の効果があることのたとえ。また、取るに足りない者も多く集まれば、あなどりがたいことのたとえ。
がき‐やみ【餓鬼病み】
食物がのどを通らないで、やせ細っていく病気。また、絶えず空腹感に苦しむ病気。「干鮭(からさけ)のやうな—」〈浄・車街道〉
が‐きゅう【芽球】
造血幹細胞が血球に分化する過程の幼若な細胞。ブラスト(blast)。