し‐わ・ぶ【為侘ぶ】
[動バ上二]どうしてよいか始末に苦しむ。途方に暮れる。しあぐむ。「男、—・びて、…ここは法師になりなんと思ひて」〈宇治拾遺・六〉
しわぶか◦う【咳かふ】
[連語]《動詞「しわぶく」の未然形+反復継続の助動詞「ふ」。上代語》しきりにせきをする。「糟湯酒(かすゆざけ)うちすすろひて—◦ひ鼻びしびしに」〈万・八九二〉
しわ‐ぶき【咳き】
[名](スル) 1 せきをすること。また、せき。「病室から軽い—が漏れる」 2 わざとせきをすること。せきばらい。「メエルハイムは—して語りいでぬ」〈鴎外・文づかひ〉
しわぶき‐やみ【咳き病み】
せきの出る病気。「この暁より、—にやはべらむ、頭いと痛くて」〈源・夕顔〉
しわ‐ぶ・く【咳く】
[動カ五(四)] 1 せきをする。「火燵(こたつ)の間に宮の—・く声して」〈紅葉・金色夜叉〉 2 わざとせきをする。せきばらいをする。「大夫(たいふ)妻戸をならして—・けば」〈源・若紫〉
しわ‐ぶ・る
[動ラ四]口にくわえてなめる。しゃぶる。「魚の骨—・るまでの老(おい)を見て/芭蕉」〈猿蓑〉
しわ‐ぶ・る【咳る】
[動ラ下二]せきをする。しわぶく。「雲隠り翔(かけ)り去(い)にきと帰り来て—・れ告ぐれ」〈万・四〇一一〉
しわ‐ほう【指話法】
聴覚障害者の対話法の一。一定の指文字を使用して行う方法。
しわ‐ほう【視話法】
発音の際の口の開き方を図で示し、発音を習得させる方法。言語障害者に応用する。スコットランドのベル父子の考案で、明治中期に伊沢修二・遠藤隆吉によって紹介された。
しわ・む【皺む】
[動マ五(四)]しわが寄る。しわができる。「顔ガ—・ム」〈和英語林集成〉 [動マ下二]「しわめる」の文語形。