もの‐も・う【物思ふ】
[動ハ四]物を思う。物思いにふける。「—・ふと人には見えじ下紐(したびも)の下ゆ恋ふるに月そ経にける」〈万・三七〇八〉
もの‐もう【物申】
[感]《「物申す」の略》他家を訪問して案内を請うときにいう語。たのもう。ごめんください。「—。案内まう」〈虎清狂・泣尼〉
もの‐もうで【物詣で】
社寺にお参りすること。参詣(さんけい)。物参り。
物(もの)も覚(おぼ)え◦ず
どうしてよいかわからない。正気でない。夢中である。「人の言ふままに—◦で歩み給ふ」〈源・玉鬘〉
もの‐もち【物持(ち)】
1 財産を多く持っている人。財産家。「町一番の—」 2 物を大切にしていつまでも持っていること。「彼の—のいいのには感心する」
もの‐もどき【物抵牾】
何かにつけてさからい非難すること。「—うちし、われはと思へる人の前にては、うるさければ」〈紫式部日記〉
ものもの‐し・い【物物しい】
[形][文]ものもの・し[シク] 1 重々しくきびしい。いかにもいかめしい。また、大げさである。「—・い警備」「—・いいでたち」 2 容姿・態度などが、堂々としている。威厳がある。「大納言殿は—...
もの‐もらい【物貰い】
1 食物などを人からもらって生活すること。また、その人。乞食(こじき)。 2 麦粒腫(ばくりゅうしゅ)の俗称。
もの‐やみ【物病み】
やまい。病気。「—になりて死ぬべき時に」〈伊勢・四五〉
もの‐やわらか【物柔らか】
[形動][文][ナリ]態度や言葉にやわらかみがあり穏やかなさま。「—に話す」「—な応対」 [派生]ものやわらかさ[名]