いちげん‐てき【一元的】
[形動]さまざまな事物が根源を一つにしているとみえるさま。「—な考え方」⇔多元的。
いちげんのこと【一絃の琴】
宮尾登美子の時代小説。土佐を舞台に一弦琴に魅せられた二人の女性の半生を描く。昭和53年(1978)刊行。同年、第80回直木賞受賞。平成12年(2000)テレビドラマ化。
いちげん‐びょうしゃ【一元描写】
岩野泡鳴(いわのほうめい)が唱えた描写の方法論。小説の中で、作者の主観を移入した人物を設定し、その視点から描写を一元的に統一すべきだとする。田山花袋の平面描写に反対して主張したもの。⇔多元描写。
一言(いちげん)以(もっ)て之(これ)を蔽(おお)う
《「論語」為政から》ひとことで全体の意味を言い表す。
いちげん‐ろん【一元論】
1 ある一つの原理で、あらゆるものを説明しようとする考え方。 2 哲学で、世界を一つの根本的な原理によって説明しようとする立場。パルメニデスの「有」、スピノザの「実体」など。→二元論 →多元論
いち‐こう【一高】
「第一高等学校」の略称。
いちこく‐びより【一石日和】
定まらない天候。「物類称呼」に、筑紫で「降ろうごと降るまいごと」という「ごと(如)」に「五斗」を掛けて、合わせると一石になるところからという。
いち‐ご【一期】
1 生まれてから死ぬまで。一生。一生涯。「五十一歳を—として…静に息を引きとろうとしていた」〈芥川・枯野抄〉 2 死に際した時。臨終。最期(さいご)。「—に臨んで」 3 一生に一度しかないような...
いち‐ご【一語】
一つの語。また、わずかな言葉。ひとこと。「すばらしいの—に尽きる」
いちごいちえ【一期一会】
網野菊による随筆風の小説。昭和41年(1966)、引退興行を終えて向かった四国巡礼の旅先で入水自殺した歌舞伎俳優、8代目市川団蔵への追想。昭和42年(1967)刊行。第19回読売文学賞受賞。