くすこ‐の‐へん【薬子の変】
弘仁元年(810)平城上皇の寵(ちょう)を得ていた藤原薬子が、兄仲成らとともに上皇の重祚(ちょうそ)と平城京への遷都を企て、失敗に終わった事件。上皇は出家、薬子は自殺、仲成は殺された。
くまの‐かいし【熊野懐紙】
鎌倉初期、後鳥羽上皇の熊野行幸に際して催された歌会で書かれた和歌の懐紙。三十数枚が残存し、当時の代表的歌人の仮名筆跡を多く含む。
こ‐いん【故院】
亡くなった上皇・法皇。「—の御子達は、昔の御有様をおぼし出づるに」〈源・賢木〉
こう【皇】
[音]コウ(クヮウ)(漢) オウ(ワウ)(呉) [訓]きみ すめらぎ すべらぎ [学習漢字]6年 〈コウ〉 1 天の偉大な神。造物主。「皇天」 2 天子。王。君主。「皇帝/教皇」 3 天皇。「...
こう‐じょう【定考】
《「定考」と書いて「こうじょう」と転倒して読むのが慣例。「上皇」と音の通じるのを避けるためという》平安時代、朝廷で毎年8月11日に、六位以下の官吏の勤務成績によって加階昇任を定めたこと。また、そ...
こう・す【幸す】
[動サ変]天皇・法皇・上皇が外出する。行幸する。「一人聖体、…諸州に—・し」〈高野本平家・一〇〉
こ‐のうし【小直衣】
上皇・親王や公卿が着用した略儀の装束。狩衣(かりぎぬ)の裾に襴(らん)をつけた形式のもので、狩衣よりは晴儀の所用。地質・色目・文様は狩衣と同じ。狩衣直衣。有襴(うらん)の狩衣。傍続(そばつぎ)。
こや‐さん【姑射山】
1 中国で、不老不死の仙人が住むという山。藐姑射(はこや)山。 2 上皇・法皇の御所。仙洞(せんとう)御所。
ご‐かん【御感】
1 「ぎょかん(御感)」に同じ。「上皇—の余りに内の昇殿を許さる」〈平家・一〉 2 中世、戦功を賞して主君などが与える賞状。御感の御書(ごしょ)。
ご‐こう【御幸】
上皇・法皇・女院(にょういん)の外出を敬っていう語。みゆき。→行啓 →行幸「一院もいそぎ六波羅へ—なる」〈平家・一〉