世(よ)と推(お)し移(うつ)る
《「楚辞」漁父から》時勢に逆らわずに進む。物事にこだわらない生き方をいう。
世(よ)と共(とも)
常日ごろ。明けても暮れても、いつも。始終。「—に、恋ひわたる人の形見にも」〈源・手習〉
よ‐とり【世取り】
家の跡目を継ぐこと。また、その人。あととり。「千三百石の—が」〈浄・丹波与作〉
よ‐なおし【世直し】
1 世の中をよくすること。特に、幕末から明治の初めにかけて、貧民の救済、平等な社会の実現を希求した民衆意識。 2 凶事を吉事にするように祝いなおすこと。縁起なおし。「—に一杯やる」 3 地震・雷...
よなおし‐いっき【世直し一揆】
幕末から明治初年の世直しを標榜した農民一揆の総称。貧農や小作人層が中心となり、地主・高利貸しなどに対して、小作地・質地の返還、商人・高利貸しの特権排除、村役の罷免などを要求してうちこわしを行った。
よ‐なみ【世並み】
1 世の中の習わしどおりであること。世間なみ。「長崎屋—にて百両取ってしめ」〈浮・二十不孝・一〉 2 物事の成り行きや進みぐあい。「—の悪い疱瘡(はうさう)に」〈浄・博多小女郎〉
よ‐な・れる【世慣れる/世馴れる】
[動ラ下一][文]よな・る[ラ下二] 1 世間の事情に通じている。世故にたける。「—・れた物腰」 2 異性との交際に通じている。「怪しく様変はりて—・れたる人ともおぼえねば」〈源・夕顔〉
よ‐に【世に】
[副] 1 程度のはなはだしいさま。たいそう。非常に。「僧は最(い)と懇ろに道を教うれば、横笛—嬉しく思い」〈樗牛・滝口入道〉 2 (あとに打消しの語を伴って)決して。断じて。「汝達等が賢き思ひ...
世(よ)に合(あ)・う
時勢にうまく乗って栄える。世に用いられる。時めく。「—・わない不遇な一生」
世(よ)に在(あ)・り
1 この世に生きている。生存している。また、この世に生き長らえる。「—・るまじき心地のしければ」〈竹取〉 2 世間に認められる。「—・る僧どもの」〈宇治拾遺・一五〉