ひと‐えり【人選り】
[名](スル)人をえらぶこと。ひとえらび。「かやうに訪れ聞こえむ人をば、—して」〈源・胡蝶〉
人(ひと)衆(おお)ければ則(すなわ)ち狼(おおかみ)を食(く)らう
《「淮南子(えなんじ)」説山訓から》人数が多ければ、人を襲う狼をも殺して食ってしまう。多数の力の恐るべきことのたとえ。
人(ひと)衆(おお)ければ天(てん)に勝(か)つ
《「史記」伍子胥伝から》人が多勢を頼んで勢いに乗っているときは、道理に背いても、一時的には天の理に勝つこともできる。
ひと‐おき【人置き】
江戸時代、雇い人の周旋屋。求職者を一時宿泊させたり、保証人や仮親などを引き受けたりした。人宿(ひとやど)。
ひと‐おくめん【人臆面】
人見知り。人おじ。「つっと—をなさるるほどに」〈鷺流狂・米市〉
ひと‐おじ【人怖じ】
[名](スル)知らない人の前に出ておじけづくこと。「—して泣く子」
ひと‐おと【人音】
人がいる気配の物音。また、人の来る音。
ひと‐おに【人鬼】
鬼のように無慈悲で残忍な人。「出(いで)し都会(みやこ)に—はなくとも」〈一葉・やみ夜〉
ひと‐か【ヒト科】
霊長目の分類群の一つ。ヒト亜科とオランウータン亜科に分かれる。 [補説]ヒト亜科にはヒト属のほかにゴリラ属・チンパンジー属が含まれる。
ひと‐か【人香】
人の移り香。人のにおい。「騒めく物音と共に若い—が立上った」〈森田草平・煤煙〉