かどわ・す【勾引す/拐す】
[動サ四]「かどわかす」に同じ。「人に—・されて来たりけるを」〈今昔・二四・五六〉
かなしみ【悲しみ/哀しみ/愛しみ】
1 悲しむこと。悲しい気持ちや心。悲嘆。「—の色を浮かべる」「—に暮れる」⇔喜び。 2 (愛しみ)いとおしむこと。情愛。「末世の衆生に親子の—深きことを知らしめんがためなり」〈今昔・四・一〉
かなし・む【悲しむ/哀しむ/愛しむ】
[動マ五(四)] 1 心が痛む思いだ。悲しく思う。また、なげかわしく思う。「別れを—・む」「道徳心の低下を—・む」⇔喜ぶ。 2 (愛しむ)いとしいと思う。愛する。「端正(たんじゃう)美麗なる男子...
かな・でる【奏でる】
[動ダ下一][文]かな・づ[ダ下二] 1 楽器、特に管弦楽器を演奏する。「ギターを—・でる」 2 舞をまう。「その舞人として剣を抜きて—・で」〈今昔・一〇・三〉
かぶろ【禿】
1 頭に髪がないこと。はげ頭。また、はげ山にもいう。かむろ。「この頭(かしら)—ならん沙門(しゃもん)には」〈今昔・二・四一〉 2 髪を短く切りそろえて垂らした子供の髪形。また、その髪形の子供。...
かみ‐こうぶり【紙冠】
「かみかぶり」に同じ。「法師、陰陽師ありて、—をして祓をす」〈今昔・一九・三〉
から‐くしげ【唐櫛笥】
[名]櫛などを入れておく美しい箱。「唐草の蒔絵(まきえ)の—」〈今昔・三一・五〉
[枕]箱が開く意から「明く」にかかる。「—明けくれ物を思ひつつ」〈宇津保・あて宮〉
からく‐して【辛くして】
[副]《副詞「からく」+接続助詞「して」から》やっとのことで。「—明けぬれば、暁に家に帰りぬ」〈今昔・二九・一二〉 [補説]「かろうじて」の、もとの形。
から・びる【乾びる/涸びる/嗄びる/枯らびる】
[動バ上一][文]から・ぶ[バ上二] 1 (乾びる・涸びる)乾いて水分がなくなる。草木がしおれる。「黄ろく—・びた刈科(かりかぶ)を」〈二葉亭訳・あひゞき〉 2 (乾びる・涸びる)物事が、潤いの...
かりぎぬ‐ばかま【狩衣袴】
狩衣と、それにつける指貫(さしぬき)の袴。また、その上下がそろったもの。「青鈍(あをにび)の—着たる男」〈今昔・二二・七〉