かせ【悴】
[接頭]《動詞「か(悴)せる」の連用形から》人を表す語に付いて、やせた、貧しい、身分の低い、などの意を表す。「—侍(かせざむらい)」「—首(かせくび)」
かせ‐ざむらい【悴侍】
雑役に当たる身分の低い侍。「山科と云ふ所の—なりしが」〈申楽談儀〉
かたち‐びと【形人】
顔だちの美しい人。「父大臣(ちちおとど)、さる—にて」〈宇津保・内侍督〉
かた‐で【堅手】
1 質のかたいこと。かたく作ってあること。また、その物。「—の茶碗」 2 実直・律義な性質。「至極—の侍」〈浄・天の網島〉
かた‐な【片名/偏名】
1 ㋐2字で成り立っている名の片方の字。偏諱(へんき)。「我が—に父が—を取って経春とつくべし」〈盛衰記・三六〉 ㋑俳号などで、2字以上の場合、略して1字を書くもの。例えば「去来」を「来」と記す...
かた‐ひと【方人】
歌合わせや競争などで、二組に分けられた一方の人。かたうど。「一二の相撲(すまひ)、—にとられ給へる御子達、上達、大将、中少将かへし給ふ」〈宇津保・内侍督〉
かた‐へんど【片辺土】
片田舎。「幼き者相具して、—へ忍びて侍りつるに」〈古活字本平治・下〉
かち【徒/徒歩/歩/歩行】
1 乗り物を使わないで歩くこと。徒歩(とほ)。「—で山へ登りました」〈二葉亭訳・片恋〉 2 (「徒士」とも書く) ㋐江戸時代、武士の身分の一。騎乗を許されない下級の武士。おかち。 ㋑「徒侍(かち...
かち‐しゅう【徒衆/徒士衆】
1 「徒侍(かちざむらい)」に同じ。 2 江戸幕府の徒組(かちぐみ)に属した武士。おかちしゅう。かちしゅ。
かち‐むしゃ【徒武者】
馬に乗らない、徒歩の兵士。雑兵。「—の侍(さぶらひ)二三十人」〈愚管抄・五〉