やつはし【八橋】
愛知県知立(ちりゅう)市北東部の地名。逢妻(あいづま)川の南岸にあり、伊勢物語・東下りの段の八橋の旧跡で、カキツバタの名所。[歌枕]
やつはし【八橋】
姓氏の一。 [補説]「八橋」姓の人物八橋検校(やつはしけんぎょう)
やつはし‐おり【八つ橋織(り)】
絹織物の一。斜文織りの表裏の組織によって正方形または長方形の市松模様を表したもの。下着や羽織裏などに用いる。
やつはしず【八ツ橋図】
江戸時代中期の陶工・画家、尾形乾山の筆による絵画。「伊勢物語」の第9段を典拠とする。国指定重要文化財。文化庁蔵。八橋図。
やつはしず【八橋図】
⇒八ツ橋図
やつはしまきえらでんすずりばこ【八橋蒔絵螺鈿硯箱】
江戸中期の画家、尾形光琳の代表作のひとつ。木製漆塗の硯箱。光琳が好んだ「伊勢物語」の第9段、八橋の場面のモチーフで装飾されている。国宝。東京国立博物館蔵。
やつはし‐りゅう【八橋流】
箏曲の流派の一。天和・貞享(1681〜1688)のころ、八橋検校が筑紫流箏曲を基礎にして創始。八橋の孫弟子の生田検校が、生田流を創始して以来衰微した。大阪・信州松代(まつしろ)・沖縄にその芸系の...
やつはな‐がた【八つ花形】
円形の周囲に花弁状の稜(かど)が八つある花形。「—に鋳(い)たる鏡」〈義経記・七〉
やつ‐ばち【八つ撥/八つ桴】
1 羯鼓(かっこ)の異称。「いつものやうに—を御打ち候ひて」〈謡・花月〉 2 中世の巷間(こうかん)芸能の一。羯鼓を首から掛けて、それを打ちながら踊るもの。「児(ちご)の能には、…簓(ささら)、...
やつ‐びょうし【八拍子】
能楽で、謡や囃子(はやし)のリズムの基本単位。8個の拍を一単位とする本地(ほんじ)を中心に、4拍一単位のトリ、6拍一単位の片地、2拍一単位のオクリなどを交える。