くち‐づけ【口付け】
[名](スル) 1 接吻(せっぷん)すること。キス。 2 言い慣らすこと。口癖。「朝から晩まで—に、お縁や、だ」〈滑・浮世風呂・三〉 [補説]作品名別項。→くちづけ
くち‐づ・ける【口付ける】
[動カ下一][文]くちづ・く[カ下二] 1 自分の唇を相手の唇・顔・手などに触れる。接吻(せっぷん)する。 2 言い慣らす。口癖に言う。「常のことぐさには…とぞ—・け給ひける」〈十訓抄・六〉
くち‐づたえ【口伝え】
1 口頭で伝達、伝授すること。口伝(くでん)。「極意を—に教える」 2 人から人へ言い伝えること。くちづて。「うわさを—に聞く」
くち‐づて【口伝】
「口伝え2」に同じ。「—に彼の逝去を知る」
くち‐てずつ【口てづつ】
「口ずつ」に同じ。「おのれは—にて、人の笑ひ給ふばかりの物語は、え知り侍らじ」〈宇治拾遺・一四・一一〉
くち‐てんごう【口てんがう】
冗談を言うこと。また、冗談。ざれごと。→てんごう「あれは人の—花のお江戸は京まさり」〈浄・丹波与作〉
口(くち)では大坂(おおさか)の城(しろ)も建(た)つ
口先だけなら、どんな大きなことでも言えるというたとえ。
くち‐でま【口手間】
よけいな口をきいて時間をとること。「—入れる面倒なと、小腕(こがひな)取って門口に引き出す」〈浄・宵庚申〉
くち‐と・し【口疾し】
[形ク] 1 返事や返歌がすぐに口をついて出てくるさま。受け答えが早い。「ことなる事なきいらへを—・く言ふ」〈源・手習〉 2 軽率な発言をするさま。「跡無き語り言して楽しがる中に…—・き男あり」...
口(くち)と腹(はら)とは違(ちが)う
口で言うことと、腹の中で考えていることとは別である。