明日(あす)は淵瀬(ふちせ)
《古今集・雑下の「世の中はなにか常なる飛鳥川(あすかがは)昨日の淵ぞ今日は瀬になる」から》人の身の上は明日はどうなるかわからないこと。将来どう変わってゆくかわからないこと。明日の淵瀬。昨日の淵は...
あずま‐うた【東歌】
上代、東国地方で作られた民謡風の短歌。万葉集巻14と古今集巻20の一部に収められる。
あ‐だ【婀娜】
[形動][文][ナリ] 1 女性の色っぽくなまめかしいさま。「—な年増(としま)」 2 美しくたおやかなさま。「花の色を—なる物といふべかりけり」〈古今・物名〉
[ト・タル][文][形動タリ...
あだし‐ごころ【徒し心】
浮気な心。あだごころ。「君をおきて—を我が持たば末の松山波もこえなむ」〈古今・東歌〉
あと・う【誂ふ/聘ふ】
[動ハ下二] 1 結婚を申し込む。妻として迎える。「黒媛を妃(みめ)とせむと欲(をほ)して、—・ふること既にをはりて」〈履中紀〉 2 誘う。「廬城(いほき)の河に武彦を—・へ率ゐて」〈雄略紀〉 ...
あと‐な・し【跡無し】
[形ク] 1 跡形もない。はかない。「しるべせよ—・き浪にこぐ舟のゆくへも知らぬやへの潮かぜ」〈新古今・恋一〉 2 人の往来がない。「かよひこし宿の道芝かれがれに—・き霜にむすぼほれつつ」〈新古...
あなた‐おもて【彼方面】
あちら側。向こう側。「飽かずして月の隠るる山もとは—ぞ恋ひしかりける」〈古今・雑上〉
あま‐ぎ・る【天霧る】
[動ラ四]雲や霧などのために空が曇る。「かきくもり—・る雪の古郷(ふるさと)をつもらぬさきに訪ふ人もがな」〈新古今・冬〉
あま‐ごろも【雨衣】
[名]「あまぎぬ」に同じ。
[枕]「田蓑(たみの)」にかかる。「—たみのの島に鶴(たづ)鳴きわたる」〈古今・雑上〉
あま‐つ‐かぜ【天つ風】
大空を吹く風。「—雲の通ひ路吹き閉ぢよをとめの姿しばしとどめむ」〈古今・雑上〉