あお‐へど【青反吐】
吐いたばかりの生々しいへど。「—をつきてのたまふ」〈竹取〉
おう‐と【嘔吐】
[名](スル)食べたものを胃から吐き戻すこと。「苦しそうに—する」 [補説]書名別項。→嘔吐
おうと【嘔吐】
《原題、(フランス)La Nausée》サルトルの小説。1938年刊行。外界の事物によってもたらされる主人公ロカンタンの嘔吐感を通じて「存在」の偶然性が探求される。実存哲学が小説化された作品。
おん‐と【音吐】
ものを言うときの声。こわね。
ち‐へど【血反吐】
血のまじったへど。非常な苦難のたとえにも用いる。「—をはく思い」
つ‐だみ【哯吐】
《「つ」は「つ(唾)」で、「たみ」は嘔吐の意の「たまい」と同語源か》乳児などが、一度飲んだ乳を吐くこと。「この君、いたく泣き給ひて、—などし給へば」〈源・横笛〉
と【吐】
[常用漢字] [音]ト(呉)(漢) [訓]はく 口からはき出す。「吐血・吐瀉(としゃ)・吐露/嘔吐(おうと)・音吐・呑吐(どんと)」 [難読]反吐(へど)
どん‐と【呑吐】
[名](スル)のむことと、はくこと。のんだりはいたりすること。「相模灘は…太平洋の水を—して居る」〈蘆花・自然と人生〉
へど【反吐/嘔吐】
一度食べて胃に入ったものを口から吐きもどすこと。また、その吐いたもの。「—を吐く」「顔を見るだけで—が出そうだ」
り‐と【吏読/吏道/吏吐】
古代朝鮮で、漢字の音・訓を借りて、朝鮮語の助詞・助動詞などを書き表すのに用いた表記法。新羅(しらぎ)時代から行われ、ハングルが制定されたのちは官吏の間でだけ用いられたので、この名がある。りとう。