げんのじ‐せん【元の字銭】
江戸時代、大坂で鋳造された寛永通宝一文銭の一種。元文5年(1740)に鋳造を許されたので、裏面上部に「元」の字を鋳出した。元銭(げんせん)。
げんぺいぬのびきのたき【源平布引滝】
浄瑠璃。時代物。五段。並木千柳(宗輔(そうすけ))・三好松洛(みよししょうらく)の合作。寛延2年(1749)大坂竹本座初演。源平の合戦に取材し、三段目切(きり)の「実盛物語」が有名。
こいにょうぼうそめわけたづな【恋女房染分手綱】
浄瑠璃。時代物。13段。吉田冠子(よしだかんし)・三好松洛合作。宝暦元年(1751)大坂竹本座初演。近松門左衛門の「丹波与作待夜(たんばよさくまつよ)の小室節(こむろぶし)」の改作。10段目の「...
こう【江】
1 大きい河。特に、中国の揚子江。 2 琵琶湖。「十四日に—を渡りて坂本に参りしかば」〈神皇正統記・後醍醐〉
こう‐きょ【溝渠】
1 給水や排水のため、土を掘ったみぞ。 2 気持ち・心のへだたり。「深い—が夫婦の間には穿(うが)たれた」〈円地・女坂〉
こうきょがいしゅう‐ちく【皇居外周地区】
皇居外苑を構成する地区の一つ。皇居の周囲を取り囲む12の濠(ほり)から成り、桜の名所として知られる千鳥ヶ淵や、三宅坂からの景観が雄大な桜田濠などがある。
こうぎ‐せいたいろん【公議政体論】
幕末、後藤象二郎・坂本竜馬らによって提起された政権構想。諸藩・民間から俊才を登用して、全国的に政治の統合を図ろうとしたもの。
こうし‐いわい【格子祝ひ】
近世、大坂の遊里で、客のつかない遊女たちが、客がつくまじないとして近辺を散歩すること。「あんまり余所が賑(にぎ)やかさに、—に出ました」〈浄・重井筒〉
こうしゅうみしまごえ【甲州三島越】
葛飾北斎による風景版画のシリーズ「富嶽三十六景」の作品の一。現在の山梨と静岡の境にある籠坂峠を越えて三島へ至る道から見える富士山を描く。
こうのいけ【鴻池】
江戸時代、大坂の豪商の家の名。山中鹿之助の次男新六を祖とする。摂津鴻池村で酒造業を始め、のち大坂に進出して海運業・大名貸しを行い、両替業も兼ねた。