せき‐とう【石磴】
石段。また、石の多い坂道。「—が五六段手にとる様に見える」〈漱石・草枕〉
せきとりせんりょうのぼり【関取千両幟】
浄瑠璃。世話物。九段。近松半二ほかの合作。明和4年(1767)大坂竹本座初演。力士の達引(たてひ)きを描いたもの。二段目の「岩川内(髪梳(かみす)き)」と「相撲場」が有名。
せき‐の‐しみず【関の清水】
滋賀県大津市、逢坂(おうさか)の関跡付近にあった清水。関水。[歌枕]「手もたゆく扇の風もぬるければ—にみなれてぞゆく」〈曽丹集〉
せき‐の‐にし【関の西】
逢坂(おうさか)の関から西。関西。
せき‐の‐ひがし【関の東】
逢坂(おうさか)の関から東。関東。
せき‐みず【関水】
関所のほとりの川やわき水。特に、逢坂(おうさか)の関のほとりの川。「あまたたび行きあふ坂の—に今はかぎりの影ぞ悲しき」〈千載・雑中〉
せき‐むかえ【関迎へ】
来る人を関所まで出迎えること。特に、入京する人を逢坂(おうさか)の関まで出迎えること。⇔関送り。「今日の御—は、え思ひ棄て給はじ」〈源・関屋〉
せき‐や【関屋】
関所の番小屋。「人住まぬ不破の—の板びさし荒れにし後はただ秋の風」〈新古今・雑中〉
源氏物語第16巻の巻名。光源氏、29歳。源氏が石山寺へ参詣の途中、逢坂(おうさか)の関で空蝉(うつせみ)と...
せちべん‐ぼう【世知弁坊】
けちな人を卑しめていう語。けちんぼう。「般若寺(はんにゃじ)坂の大乞食ども、心みな—や文珠院」〈宗長手記〉
せっしゅうがっぽうがつじ【摂州合邦辻】
浄瑠璃。時代物。二段。菅専助(すがせんすけ)・若竹笛躬(わかたけふえみ)作。安永2年(1773)大坂北堀江座初演。謡曲「弱法子(よろぼし)」、説経節「しんとく丸」「愛護若(あいごのわか)」の系統...