ちり‐とり【塵取り】
1 掃き集めたちりやごみをすくいとる道具。ごみとり。 2 「塵取り輿(ごし)」の略。
ちりとり‐ごし【塵取り輿】
腰輿(たごし)の簡略なもの。高欄だけで屋形のないもの。塵取り。
塵(ちり)に同(どう)・ず
《「老子」四章から》俗世間の人と交わる。塵に交わる。→和光同塵「権者の光を和げ、—・ずるもあるらん」〈貞享版沙石集・九〉
ちり‐の‐み【塵の身】
1 塵のようにつまらない身。「風の上にありか定めぬ—は行方も知らずなりぬべらなり」〈古今・雑下〉 2 俗世間にけがれた身。「立つやあだなる—は」〈謡・玉葛〉
ちり‐はらい【塵払い】
塵を払うこと。また、その道具。はたき。
ちり‐よけ【塵除け】
1 塵を防ぐこと。また、そのための道具や装置。 2 インバネスのこと。塵除け外套。「庸三はいつもの—を着て」〈秋声・仮装人物〉
塵(ちり)を切(き)・る
力士が土俵上で取組に先立って、徳俵の内側で、蹲踞(そんきょ)し、手をすり合わせ、両手を広げ手のひらを返し、体の塵を取る動作。→塵手水(ちりちょうず)
塵(ちり)を絶(た)つ
⇒絶塵(ぜつじん)
塵(ちり)を望(のぞ)んで拝(はい)す
《晋の石崇が、主君の外出のたびに、その車が塵を上げて走り去るのをはるかに望んで拝んだという、「晋書」石崇伝に見える故事から》貴人の車馬が走り去るのを見送って礼拝する。長上にへつらうことのたとえ。
塵(ちり)を結(むす)んでも志(こころざし)
塵のようなささやかな贈り物であっても、贈る者の心の表れである。気は心。